A Critical Thinking Reed

学びの記録に。考えたことの記録に。

女子の方が理科が苦手ってほんと?

本日は土曜日ながら講義日。理科教育についての基礎知識を学んだ。そんな講義の中で担当の先生から気になる発言があった。

「女子の方が理科が苦手な子が多い」

なんとなく感じていたことだが、改めて考えると疑問点や気になることが多い。

今日はこの話に関するメモを箇条書きにしてみる。

 

目次

 

1.本当にそんなデータがあるの?(質問結果を含む)

担当教員に聞いてみたところ以下のような話をされた。

・国内外問わず、学力調査にて性差についての分析は行われている。

・有意差は出る場合も出ない場合もあるが、平均点は一般的に男子>女子となることが多い。近年は差が縮んできているような印象。

・理科の中でも、物理/化学/生物/地学によって異なる結果が得られることがある。

・中2あたりで差が開きはじめるという研究がある。→特に「原子・分子」分野で苦しみ「電流」分野で完全に諦めるケースが多かった(らしい)。

・性差の要因分析が行われている研究もある。性差は成績だけでなく情意面にもみられることがある。

 

2.Stereotype Threat(ステレオタイプ脅威)

用語解説

ステレオタイプをその集団の成員が意識すると、ステレオタイプの内容と同じ方向へと変化していく現象をステレオタイプ脅威と呼ぶ。得意とする課題でも、苦手かもしれないという不安を与えただけで成績は低下する可能性がある。逆にその不安を取り除いてやれば、成績は回復する。

出典:ステレオタイプ脅威 | 社会心理学

・「女子の方が理科ができない」という発言自体がステレオタイプ脅威になるリスクがある。

ステレオタイプ脅威が、成績や行動の性差に関与している可能性。

 

◇余談◇

書きながら思ったこと。「Stereotype Threat」と「Labeling theory」って割と似ているかもしれない。どちらも認知バイアスに関係があるからかな...苦手という決めつけは個人的には好ましくない。

 

3.ゴーレム効果

用語解説

ピグマリオン効果のように「期待」と「成績」に因果関係があるのであれば、その逆もまた成立すると考えられた現象を、ゴーレム効果という。
・人に対し悪い印象を持ち接することにより、その印象が良い印象を打ち消して悪い影響のほうが勝ってしまい、悪い人と実際になってしまうことを指す。
ピグマリオン効果とは正反対の意味を持つ。
・例えば教師が生徒と接する際に、この生徒は成績の良くない生徒だと思いながら、この生徒に対して成績の上がる見込みがない期待度の低い状態で接すると、その期待通りに生徒の成績が下がることがある。

出典:ゴーレム効果とは - コトバンク

 ・教師が「女子の方が理科ができない」という認識を持つことがゴーレム効果につながるリスクが高そう。

 

4.男性と女性の脳の性差

・男女の成績差に先天的な要因がある可能性→男性脳・女性脳に関する仮説。男性は空間認識能力に優れ、女性は情報処理能力に優れている?

・近年の研究では脳の性差については否定的な見解の方が多い(らしい)。

 

5.隠れたカリキュラム

用語解説

学校教育の公式カリキュラムの教授過程における教師の行動を通じて暗黙に伝達される実践的な知識。学校に適した行動様式や男女の役割期待が習得されてゆくとされる。

出典:隠れたカリキュラム(かくれたカリキュラム)とは - コトバンク

・理系科目の先生にはあまり女性が多くない→女性は(理系でなく)文系にいくものだと潜在的に認識している可能性。

・理系女子がマイノリティ化して、理系に進む女子が普通でないという認識を持ってしまう可能性。

 

6.先生にさらに聞いてみた

・幼少期の遊びの性差が関係している可能性はある。男子の方がプラモデルなどでの遊び経験が多いことが関係しているかも?

・女子の方が男子よりも分からないことに対して諦めやすいのかもしれない。(⁇)

・とはいえ、男子と女子という簡単な枠組みでは分けられない。性別というよりも、性別によって規定される差が影響を与えているのではないか。→文化によっても異なる。

・大切なのは男女関係なく全員の学力を上げていくことである。女子が苦手になりやすいならばサポートが必要。

・(研究の波があり)現在はあまり研究されていないイメージ。

 

 

いま思いつく論点をざっとまとめてみた。

このメモを基にして今後さらに深く学んでいきたいと思う。

 

おわり。